クローン犬のデメリットは何?寿命や記憶はどうなるの?反対の声も

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「愛犬といつまでも一緒にいたい」と考える飼い主の需要が広がり、主に中国で広がりを見せていいるんですね。技術が進化したのもクローン犬の広がりに拍車をかけました。

誕生したクローン犬は、身体的特徴も性格も、ほとんど元の犬と同じとのことで、そういったその子に独特な動きまでがそっくりに生まれてくる、ということでクローン犬を依頼した人達には大変好評なんだそう。

年老いた愛犬と、生まれたばかりの愛犬そっくりの犬がしばらく一緒に暮らすこともでき、愛が2倍になると言う愛犬家も。

多くはもう亡くなる時が迫った愛犬の体から細胞や胚を取り出しておく、という場合が多く、愛犬が亡くなった5日以内であれば、元となる細胞を取り出すことは可能だそう。

ただ、クローン犬て一体どんなものなのか?わかりにくい部分や疑問に思う部分も。

そこで、このクローン犬にデメリットはないのか?寿命や元の犬の記憶はどうなるのか?についてお伝えしていきます。

クローン犬のデメリットは何?

大好きな愛犬とまた一緒にすごせるという部分だけ切り取ったら、すごくいいことのように思いますが、もちろんデメリットもたくさんありますので、ご紹介します。

1.犬に大きなストレスがかかる

まずは、クローンを作る元となる胚を作るのには、まずは愛犬のDNAが必要となります。そのため、病院やそのクローン作製所での施術が必要になるのです。

多くの犬にとって、見知らぬ場所は大きなストレスになりますし、未知の体験・傷つけられるだろう予測は大きなストレスになります

たとえば病気で朦朧としている犬であれば、そういうことをされるのも「治療かな?」と思うこともあるかもしれませんが、病院に行き慣れていない犬であれば「コワイことをされる」と恐怖におののくことは想像に難くありません。

2.母体犬にかかる負担が大きい

人間にとって出産が命がけであるように、犬にとっても出産は大変な仕事。

クローン犬の場合は、自然分娩ではなくて帝王切開によるものが多いようですが、何度も体にメスが入るのは、代理母になる犬にとっても大きな負担です。

また、クローン胚がいくつも用意されるとはいえ、着床して出産に結びつくのはほんの一握り。そのために、代理母犬は着床するようにとホルモン注射にも耐えなくてはなりません。

人間の不妊治療にも使われるホルモン剤と同様の効果をもたらすとされるこの注射。不妊治療でのホルモン投与が苦しい、と嘆く女性も多いことからも、もの言わぬ犬であろうともその負担を望んでいないのに強いることへの批判は絶えません。

3.コストが高い

このクローンによるペットビジネスを利用するには、実に10万ドルという経費がかかります。取りだしたDNAからクローン胚を作るのには、大変なプロセスと手間がかかるからです。

この10万ドルという金額は、日本円にするとおよそ1100万円。一般世帯の年収よりもはるかに高いこのお値段を出せるのは、やはり中国や韓国、そしてハリウッドや中東のセレブと呼ばれる人たち。

自分の愛する家族がそのお金で帰ってきてくれる。そう思えばさほど高い金額ではないと彼らは言いますが、一般的とは言えません。

4.クローン犬が病気にならないというわけではない

クローン犬は、元々の犬のDNAを持っています。ということは、元々その犬が持っている病気のリスクに関しては、そのまま引き継いでしまう、ということになります。

犬も人間と同じように、親犬がなった病気に同じようにかかる、ということも。この病気になるリスクに関しては、DNAに組み込まれているとも言われていますよね。

犬の病気は食事や運動などの飼い主側の努力で、ある程度は防ぐことができます。しかし、やはり犬が持っているポテンシャルの影響は避けられません。

ですから、糖尿病になった愛犬のクローン犬が絶対に糖尿病にならないかと言えば、人間の場合と同じく、高齢になってから病気が発症するのは充分に起こりえます。

続いて、クローン犬の寿命について解説しますね。

クローン犬の寿命はどうなる?

クローン犬であっても、寿命を劇的に伸ばせるということはありません

ただ、先にもお話したように、犬の病気は飼い主側の努力である程度避けられるもの。元の犬がこの年齢でこの病気になったから、今回はそうならないように予防しようとすれば、それはある程度報われるようです。

ただ、科学の力で生まれたと言ってもクローン犬も普通の犬。長く生きても20年くらいが限界になるのは変わりません。

つづいて、クローン犬には元の犬の記憶もあるの?という疑問にお答えします。

クローン犬に記憶は残るものなの?

クローン技術で生まれ、愛犬のDNAを引き継いだ犬で、見た目にはそっくりで生き返ったように感じるかもしれませんが、記憶自体はまっさらな状態で生まれてきます

ですから、会った瞬間に「この人が自分の飼い主だ」と分かるわけでもありませんし、元の愛犬にしつけたことをクローン犬は覚えていません。

亡くなった愛犬とそっくりの別の犬」であることを了解していないと、ちょっとつらい気持ちにはなるかもしれませんね。またイチから一緒に過ごしていくという気持ちが必要ですね。

最後にクローン犬に反対する方たちの声もまとめて紹介します。

クローン犬に反対する声まとめ

クローン犬を重宝がるユーザーや、クローン技術を研究し、クローン犬のビジネスとしての側面を歓迎する人達がいる一方で、反対する声ももちろん多くあります。

イリノイ大学のチェミョン・ジェイ・コー教授は、

代理母犬に対するホルモン注射について言及し、命を軽んじることではないか

と述べています。

 

また、ボストンのホワイトヘッド研究所で幹細胞とクローン技術の研究を行っているルドルフ・ジャネイシュ氏は、クローン犬の作製に関して、正常な遺伝子継承が行なわれないのではないかということや、その事業そのものへの異常さを指摘しています。

さらに、

倫理的に問題がある

と指摘するのは生命倫理に詳しい北海道大学の石井哲也教授。

彼は、犬が病気になってもクローン犬が作れると思って、充分に看病しない飼い主も現れるのではないかと危惧しています。

 

一般市民の中でも、クローン犬ビジネスには、以下のようなツイッターがいくつも見られます。

クローン犬のデメリットは何?まとめ

クローン犬についてお伝えしてきましたが、クローンであっても同じ犬ではないことが分かりました。

愛犬と外見がそっくりであることは、飼い主にとってはとても大事なことではあります。しかし、やはり持っている個性まではまったく同じにすることはできないのが実際のようです。

同じ人がしつけても、しつけ方によって犬は変わります。あまり過度な期待をしない方がよさそうですよね。

また、クローンを作るということに関しても、倫理的に問題があるという声は絶えません。

一度しか生きない命だからこそ大事にする。その基本的な倫理が揺らぐのではないかと危惧する研究者も多いようです。

このペットビジネスが今後、どういう方向性に向かうのか、注意深く見守っていきたいですね。

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