肌寒くなってきたら、鍋がおいしい季節。その鍋と言えば、すき焼きですよね。
うちの家族も大好きでお肉も味のしみた野菜も取り合いになっています。旬の春菊もほろ苦さが割り下の甘辛さと相性ぴったりでたまりません。
がしかし、春菊ってどう切ったらいいのか、苦味が強いけど下処理はどうしたらいいのかという疑問にお答えします。
すき焼きの春菊の切り方を注意点とともに
春菊はちょっと苦いのが特徴ですが、これは春菊がもつアクの味なんですね。
葉もの野菜でアクが強いものは、ホウレンソウですが、アクの正体は「シュウ酸」という物質。体内でカルシウムと結合して結石の原因になることもあり、シュウ酸は水溶性なので、事前に水にさらすことが必要だったんですね。
しかし、春菊にはこのシュウ酸はさほど含まれていません。苦みとして出現する程度のものなので、調理前に水にさらす必要はないのだとか。
そう考えると、けっこう手軽に使える野菜なんですよね。生でサラダとして食べることもできますし。
さらに、このアクを強く出さない切り方は、春菊を鍋に入れる時に手でバキリと折るのが正しいんです。春菊などの青葉ものは、包丁などの金属を嫌う植物だからとのこと。
生の春菊って、わりとしっかりした硬さがありますので、割ったり折ったりがけっこう簡単にできてしまうのです。
繊維が残るとか、そういうことが気になる場合をのぞいては、ぜひ手で折る方法をお試しください。劇的に美味しくなります。
茎を折る前に、水でよく洗って、土をきれいに洗い流して、下の方の固いところを切りおとすのを忘れずに。
茎はそれでいいとして、葉っぱの部分も長いのが春菊の特徴。葉っぱの部分は、4センチ程度に包丁で切ります。
ちょっと苦みが出ますが、これは水にさらしてよく洗うと少しは気にならなくなります。手でブチブチと切る方が確実にアクは出にくいので、手に春菊の細かい葉がつくことが気にならない場合はぜひ手でブチブチと切って食べてください。
次に下ごしらえですね。アク抜きとして水にさらす必要はないとお伝えしましたが、下処理には何があるのでしょうか?
春菊をすき焼き用に下ごしらえする方法
すき焼きに入れる場合にも、春菊の基本の扱い方は変わりません。
春菊は、他の青菜類よりも葉の部分に泥が残りやすい野菜ですので、ボウルでざぶざぶため洗いしてから、何度か水を変えて、よく洗うことが重要です。
きれいに洗い終えたら、茎の下の方を切りおとし、葉と茎とを手で折って分けます。さらに、他の食材と大体の長さを合わせて切ります。
すき焼きは、比較的早く煮えるものが具材になりますよね。
春菊の茎は、牛肉と一緒に入れると肉の方に先に火が通ります。春菊と一緒に肉を食べたい、と思う方は、茎の部分を先に下ゆでしておくことをオススメします。
下ゆでする場合は、塩ゆでがオススメ。色もきれいになりますし、春菊の苦みの裏に隠れている甘みが引き出されて、とっても美味しくなります。
ゆで時間は1分くらいが目安。すき焼きにする場合は、また煮ることを考えて短めにしましょう。茎を持ちあげてちょっとしんなりしたな、くらいが目安です。
できたら冷水にとって、ぎゅっとしぼります。こうすることで下ゆでした時に出たアクを残さないで次の調理に入ることができます。
また、葉の部分は一口大にしておくことをオススメします。少し縮みますので、5センチ程度が適切な長さです。
すき焼きの中盤から後半にかけて入れるのがとっても美味しく食べられるタイミングですから、お肉のうまみが溶けだした煮汁がしっかりからむように、ぎゅっと持てるサイズにしておくことがポイント。
すき焼きに入れる春菊の切り方と下ごしらえの方法まとめ
鍋物に欠かせないのによく知られていない春菊の扱い。注意点などをまとめて振り返ります。
- 茎の固い部分(下から3センチ程度)を切りおとす
- 葉の部分に泥が残りやすいので、ため洗いでよく洗う
- 茎の固い部分を切りおとし、葉と茎の部分を手で折って切る
- すき焼きにする前に、塩ゆでしておくとさらに早く、美味しく食べられる。
- 葉の部分は、5センチ程度の一口で食べられるサイズに切っておく
また、春菊を食べる時に大事なのは、鍋に投入するタイミングです。
まずはお肉と一緒に茎を入れることを忘れないで下さい。葉の部分は、鍋の中盤から後半、お肉のうまみが充分に溶けだしてからにするようにすると、春菊がおいしい汁をぎゅぎゅっと吸ってくれますので、ものすごく美味しく食べられますよ。
ちょっとのコツでとっても美味しく食べられる栄養もたっぷりな春菊。おいしく食べられるよう参考にしてくださいね。