何かと手軽で大人気の焼き鳥。
味もタレなのか塩なのか、部位も砂肝なのかももなのか、こだわりも色々あるのが焼き鳥ですが、お家でカンタンに、美味しくできると嬉しいですよね。
今回は、前日に下ごしらえをしておくことで、もっと手軽に美味しく食べられる焼き鳥作りのコツをお伝えします!
焼き鳥の下ごしらえで、前日にできるものあれこれ

部位も色々ある焼き鳥ですが、焼き鳥を下ごしらえする際に共通するポイントがいくつかあります。
それぞれのポイントを紹介していきますね。
1.具材の大きさをそろえておくこと
焼きあがりが同じくらいになった方が圧倒的に美味しいです。
そろえておかないと、上は焼けているのに真ん中は焼けていないということが起きて、美味しいタイミングがどんどん逃げてしまいます。
2.具材の大きさは大きすぎないこと
焼き鳥は、串に刺す場合には大きすぎると、とにかく食べづらい。
一口大より気持ち小さめに切っておくことがポイントです。
焼けると少し縮みますが、大きく切ると焼けるまでに時間もかかってしまいますので、ご自分が焼けるのを待てる程度の大きさを考えて切りましょう。
3.串に刺す前に味付けをおおまかにしておくこと
鶏肉は、部位によってはパサつきが気になることがある食材。
味付けをする時にも、串に刺してバーッと塩コショウを振る、というのではうまく味がつかなかったり、パサついてしまったりするものです。
前日の下ごしらえで、味付けもおおまかにしておくと、しっとり美味しく食べられますよ。
4.串に刺す時は縫いものをするつもりで
串に刺す行為を「串打ち」と言うそうですが、お店ではただブスリと刺しているわけではないようです。
意外に思われるかもしれませんが、まっすぐに刺してしまうと、すぐにお肉が外れてしまうんですよね。
コツは、串を縫い針に、肉を布に見立てて刺すことです。
こうすることで、火を通している間に形を変えてゆく鶏肉に慌てることがありません。
また、コツというのとは違いますが、串に刺す場合はさほど長くない16センチ程度までの串にしておくと調理も簡単になります。
串が長いと沢山食べられるように思いますが、長すぎるとグリルにも入らなければ網にも乗りきらずに、肉や串が燃えて危険です。
このうっかり火災、けっこうあることなのです。
本数が少なければ時短になるかと思いきや、時短どころか事件になってしまいますので、ここは手間を惜しまずに何本も串を刺すつもりで買い物や下ごしらえをしましょう。
続いては、各部位ごとに具体的にどんな下処理をするといいのかご紹介していきます。
焼き鳥の下ごしらえは蒸す?茹でる?下味はどうする?

コツをお伝えしたところで、いよいよ具体的な下ごしらえの方法です。
まずは、お好みの部位の鶏肉を買ってきたら、部位によって切ったりゆでたりなどの下処理が必要です。
部位ごとにお伝えしていきますね。
レバーの下処理
レバーは、レバニラとかにする場合は血抜きをしなければなりませんが、焼き鳥の場合は下ごしらえの段階で茹でるとやわらかく美味しいレバーが食べられます。
やり方もとっても簡単。
1.レバーを小鍋に入れて、かぶるくらいの水を入れます。
2.そこに、料理酒大さじ2くらいを入れて茹でるだけ。
※この時のポイントは、「沸騰させないこと」です。
グラグラ茹でたくなりますが、これは下ごしらえなので沸騰させずにアクだけを取り、沸騰しかけたところで火を止めて、余熱で火を大まかに通しておけばOKです。
これで、翌日タレで焼けばとてもやわらかく美味しい鶏レバーが食べられます。
ハツの下処理
レバーと一緒になっていることも多いハツ。
1.まずは、白っぽい脂肪を切りとり、半分に切ります。
2.すると、黒っぽい血合いが出てきますので、そこを取り除きます。
3.それを串に縫いもののように刺して出来上がりです。
こちらもお好みですが翌日タレで焼いたり、この串で刺す段階で塩を少しだけもみこんでおくと美味しくなります。
味が一晩でけっこう入りますので、あまり大量に塩をもみこまないことをオススメします。
砂肝の下処理
鶏ならではの砂肝って、コリコリしていて大変美味しいですよね。
ただ、買ってきたままを串に刺すと、硬い部分があるので取り除きましょう。
ただ、かたい砂肝が大好き、という方もいらっしゃるので、そういう方はただ半分に切るだけで終わりでもかまいません。
1.まず、コブみたいな形になっているところを上にしてまな板に置きます。
2.真ん中が白く、両サイドに青白くなっているところが見えると思います。
この青白いところがかたい食感になってしまう原因ですので、この青白い部分だけを削ぎ切ります。
3.それを半分に切って、山が二つの状態になったらその山をまた縦に切り分ければもう美味しいところしかありません。
4.最後に塩コショウを軽く振って、串に刺してゆけば準備完了です。
鶏皮の下処理
鶏皮、焼き鳥屋さんで食べると美味しくて、お家でも簡単に食べたいと思いますよね。
しかし、皮はそのままではブリブリしていて扱いづらいもの。
火の通りも心配ですので、私は下ごしらえ段階で茹でてしまうことをオススメします。
焼き方にもよりますが、脂がじゃんじゃん出て炎が上がってしまう鶏皮。
茹でて脂を落としておくと、火災の危険はなくなります。
1.鶏皮はグラグラと沸騰させて脂とアクを出してしまいましょう。
※プロの人はさっと湯にくぐらせる程度と言いますが、素人の私達はけっこうグラグラやってしまって大丈夫です。
2.粗熱を取ったものを串にたたむように刺して、翌日を待ちます。
翌日、七輪や網などでカリッと焼けば美味しく食べられます(脂はまだ出るので火災に注意)。
味付けは茹であがってから塩コショウをもみこむでも、焼く時に塩コショウやタレでもどちらでも美味しく焼けます。
鶏ももの下処理
焼き肉と言えば鶏ももですよね。
ただ、胸肉よりはマシと言っても、焼き方次第で硬くなってしまうのが困りもの。
オススメなのは、下ごしらえの段階でお酒と少量の塩をもみこんでおくこと。これが一番簡単です。
しかし、串に刺して火の通りが心配、という方もいらっしゃると思います。
そういう方は、お酒をもみこんでから軽く蒸してしまうことをオススメします。
ただ、あまり火を通し過ぎてしまうと硬くなりますので、注意が必要ですね。
1.フライパンなどに少し高さのあるお皿を入れ、その上に鶏肉を乗せます。
2.フライパンにお皿より下まで熱湯を注ぎ、ふたを閉めて数分蒸して火を止めて、余熱で火を通します。
3.粗熱が取れたら串に刺して翌日を待ちましょう。
まとめ

焼き鳥をする時の楽しみは、カリッとした食感に続いて、ふわっとした食感が相次いでやってくることではないでしょうか。
ですから、下ごしらえのポイントとしては以下のようにしましょう。
- あらかじめ茹でたり蒸したりするものも火を急に通しすぎないこと
- 火の通りを同じタイミングにするために、具材の大きさをそろえること
- 下ごしらえの段階で、お酒や塩などの調味料を上手に使うこと
- 串に刺す時に、縫いものをするように刺して肉の変形に対応できるようにすること
準備ができたら後は焼いて食べるだけですが、タレが大好きな方は前日のうちにタレを手作りするのもいいですね。
グリル、七輪、網、中にはフライパンで焼くなど、焼き方も様々な焼き鳥。
下ごしらえをしっかりしておけば、翌日は冷蔵庫から出して食卓を整えている間にほぼ常温になっているのを焼けばいいだけ!という素敵なメニューです。
ちょっと面倒なところもありますが、慣れてしまえば楽ちんな鶏肉の処理。
下ごしらえを上手にして、美味しい焼き鳥を沢山食べてくださいね。