自宅で手作りしたローストビーフは、冷蔵保存なら3日、冷凍保存なら最長で1ヶ月弱程度、日持ちします。
「冷凍してしまうと解凍処理しなきゃいけないのが手間だから、できれば冷蔵がいい」とも思いますが、そうするとなると日持ちはかなり短くなってしまいますね。
なぜこんなに短いのか?長く持たせるために調理や保存のコツはあるのか?も解説します。
また、かたまりのままと、スライスした状態とに分けて保存方法についても説明するので、それぞれお好みに合わせてお試しください。
それではまずは、自家製ローストビーフの保存期間が短い理由と、長持ちさせる作り方のコツからどうぞ。
ローストビーフの保存期間が短いワケと長持ちさせる作り方のコツ
先ほどもお伝えした通り、ローストビーフの日持ちは、冷蔵保存で3日ほど。
自家製ローストビーフの保存期間が短い理由は…
- 中身が半生状態であるため
- 防腐剤、殺菌剤のようなものを含んでいないため
やはり、火が通っていない部分は、殺菌も増えやすく、劣化が早く進む原因になってしまうんですよね。
…とは言っても、その半生の状態こそがローストビーフの一番の魅力ですので、そこをなくすわけにはいきません。
家庭で作る際には、防腐剤や殺菌剤などを使用することもほぼ不可能ですしね。
じゃあ、調理段階で工夫できることはないのか?という疑問がわいたところで、そのコツはこちら。
- 表面をしっかり焼くこと
- できるだけ素手で生肉を触らないこと
まず前提として、食べ物が腐り始めるのは空気に触れる表面からなんですね。
そこで、中の半生部分をできるだけ守るために、せめて表面だけはしっかりと火を通すのが良いでしょう。
液だれに漬けた肉のかたまりを湯煎する調理方が主流ですが、お湯に入れる前に一度、フライパンで表面に焦げ目をつけるように焼くのがおすすめです。
周りの部分を焼くことで、きちんと周りに火が通るだけでなく、香ばしさやジューシーさがアップして美味しくもなるのでおすすめです!
さらに、生肉を液だれに漬ける時などに直接手で触ることを控えるのも、雑菌がついてしまう可能性を下げることに繋がります。
そんな時は、お肉をつける際にバットやボウルではなく、口が閉められるジッパー付きの袋を活用するといいですよ。
お肉の向きを変える時にも袋の上からできますし、空気に触れる機会も減らせますからね。
また、糸で縛る際にも、ビニール手袋を使用できたらベストですね。
表面をしっかりと焼くこと、ビニール手袋やジッパー付き袋などを使用すること、どちらも簡単に試せることですので、ぜひ意識してみてくださいね!
次は保存方法の紹介、注意点もあわせてお伝えします。
ローストビーフの保存方法!
手作りしたローストビーフをなるべく長持ちさせる保存方法のポイントは、「かたまりのまま、できるだけ密閉状態で保存すること」です。
先ほどもお伝えしたように、空気は特に天敵ですので、半生の中心部を空気にふれないように保つのが最重要ポイント。
つまり、かたまりのまま保存しましょう!
そして、ご紹介したいのは、お湯を使って真空保存状態にする方法です。
この方法で真空状態を作ることができれば、冷蔵保存でも5日から1週間ほど、冷凍保存でも1ヶ月以上、味の変化なく日持ちさせることが可能になるでしょう。
- ローストビーフを保存用の袋に入れる
- 鍋にお湯を沸かす(ボウルに入れるのも可)
- 張ったお湯に1の袋ごと、ゆっくりと沈めていく
- 肉のかたまりの周りに袋がぴたっと張り付いたら完成!
この方法は水圧を使って限りなく空気を抜いた状態を作る方法なんです。
とっても簡単にできますが、使用する保存用の袋はあまり薄い袋を使用しないようにすることですね。
熱湯につけることになるので、薄すぎる袋だと溶けてしまうことがあるんですね…。
保存用によく使われるジッパー付きの袋であれば、ほぼその心配はないので安心です。
ただ、ここまでは面倒くさい…という場合には、タッパーなどの容器に入れるよりかは、ラップやアルミホイルでしっかりと包むことで少しは持ちやすくなりますので、ぜひお試しくださいね。
ローストビーフの保存は切ってからはどうする?
ローストビーフはかたまりのままで保存した方がいいと紹介しましたが、すでに切り分けてしまった場合や、食べやすさのためにスライスして保存したいという場合の保存方法も解説します。
この場合も、やはり密閉状態で保存することはおすすめしたいと思います。
また、何度も冷蔵や冷凍を繰り返すのは、劣化を早める原因になるので、一度で使い切る予定の枚数だけを重ねてラップでしっかりと包むのが良いでしょう。
また、どちらかというと、冷蔵保存の方がおすすめです。
というのも、薄くスライスした状態は特に、冷凍焼けを起こしやすく、水分もかなり飛んでしまうので、美味しくなくなってしまうのが早いから。
より低い温度で保存できる「チルド室」がついている冷蔵庫であれば、そこを活用して保存するといいですよ~。
それでも、かたまりごと保存した時よりは日持ちも短くなってしまいますので、できるだけ早めに食べることを心掛けましょう!
まとめ
自家製のローストビーフは、冷蔵保存で3日、冷凍保存で1ヶ月弱、とかなり短いことが分かりましたね。
その理由は、中が半生状態であることに加え、防腐剤や殺菌剤なども使用しないため。
調理の段階で長持ちのために意識できることはこちら。
- ・表面にしっかりと火を通すこと
- ・手や空気に触れる機会を極力減らすこと
作った後、できるだけ日持ちをさせたい場合は以下のポイントを守って保存しましょう。
- かたまりのまま
- 密閉、真空状態で保存すること
紹介した水圧を利用した方法を使って保存すれば、冷蔵で最長1週間、冷凍でも1ヶ月以上持たせることが可能になりますからぜひお試しください。
すでにスライスしてしまった場合は、かたまりで保存するよりもかなり痛むのは早いですが、こちらも、密閉状態を作ることを意識しつつ、早めに食べ切ってしまうのがいいですね。
せっかく作ったローストビーフ、少しの工夫で最後まで美味しくいただきましょう!