秋の味覚、松茸。その豊かな香りから、秋になったらちょっと贅沢してでも食べたい!という方も多いですよね。
そんな松茸ですが、先日「絶滅危惧種に指定された」というニュースが舞い込んできました。
ただ、松茸が分類されたのは、危機具合を3段階に分けたうちの3番目ということで、これからすぐに食べられなくなることはなさそうです!
この状況を簡単に言うと、昔に比べて採れる量が大きく減っていますよ~気を付けましょう~という段階ですね。
とは言っても、近年、とても安価ではない松茸。レッドリストに載ったら、さらに高騰してしまうのか心配!
そこで、2020年の松茸の価格を予想しました。
とその前に、まずは、なぜ松茸が高価なのかさらっとおさらいしておきましょう。
松茸が高い本当の理由は、天然でしか採れないから!
松茸がここ最近ずっと高い理由は、ずばり天然でしか採れないためなんです。
科学の力がどんどん発達している現在でも、松茸は未だ、人工栽培ができない品種。
その理由はこちら!
- 長寿の木の根と特別な菌糸がないと生息ができない
- まだまだ謎が多い品種
- 採取するのにもそれなりにお金がかかる
長い年数を生きているアカマツの根元から、栄養を受け取って生息するのが松茸ですが、アカマツだけではなく、その近くに特別な菌糸がある条件も必須!
条件が揃った条第ではじめて育つ植物ということで、安定した繁殖が難しく、そもそもの数が少ないんですね。
また、毎年、同じところに生えるというわけでもない松茸は、その生息環境が明確になっておらず、人工栽培に必要な条件がまだ見つかっていないとのこと。
天然ものオンリーで、さらにその生息場所も安定していないことから、採取できる数が限られているために、高い値がついているんですね。
さらに注目すべきは、自然にしか生えない松茸を採集するために山に入る時、入山料がかかっていること!
その入山料と人件費が、松茸の価格の上乗せになっているよう。
松茸が生えやすい環境に近付けるための山の管理も必要ですし、いろいろとお金がかかっているんですね。
手間をかけられている分の高値、とも言えるわけです。
さて、松茸が高い理由が分かったところで、2020年の松茸の値段の予想に移りましょう!
松茸の相場価格は2020年いくらに?
今年2020年の松茸の値段の予想としては、昨年よりもわずかに数十円ほど、値上げされる可能性が高いでしょう。
先ほども言ったとおり、絶滅危惧種に選ばれても、今すぐに採れる量が激減するというわけではないので、供給量にさほど変わりはないはずです。
ただ、レッドリストに載ったことから「食べづらくなるかもしれないから食べておこう!」と思う人が増え、需要が高まることは考えられます。
そのため、売り手側が、少し価格を高めに設定する可能性が高いといえます。
時期については、国産の松茸であれば、9月初旬から10月下旬にかけて、北の方から順に旬を迎えます。
一般的に最も価格が安くなるのは、10月初旬から中旬にかけて!
ここ最近の流れを見ると、1本あたり7000円台から出始め、1500円ほどへと下がっていくことが多いですね。
んーやっぱり高い…
ですが!最近では、輸入物も多く見かけます。値段もお手頃なのに、味もさほど劣らないのが魅力ですよね。
中国やアメリカ・カナダ産が比較的安価なのは、採れ高に対して、それぞれの国では実はあまり食べられていないことから日本への輸出が多いことが主な理由。
価格帯で言ったら、国産の松茸の10分の1ほどの値段が相場なので、ぐっと手に入れやすくなります。
つまり、外国産の松茸なら700円ほどから、最も安くなる時には200円以下ほどで手に入りますよ。
さて次は、旬の松茸を味わいたいけど、手が出せない…という方に向けて、松茸の代わりになる食材と食べ方を紹介します。
松茸の類似品や代用品には風味重視のコレがおすすめ!
ここでは、松茸そのものを買わずとも、その風味が楽しめる食材や食べ方をご紹介します。
エリンギ+松茸風味のお吸い物の素
まずは私のおすすめの代用品、「エリンギ」に「松茸風味のお吸い物の素」を足したもの!
鍋でお湯をわかして、エリンギを軽くゆで、松茸風味のお吸い物の素を溶かすだけで完成という、料理ともいえない感じなのですが、かなり雰囲気が出ますよ。
さらに、松茸風味のお吸い物の素は、お湯を注ぐだけでなく、ご飯と一緒に炊きこんでも美味しいですよね。
エリンギの見た目も触感もかなり松茸っぽさを醸し出してくれますので、松茸を口いっぱい頬張る体験ができちゃいます。
味付けがしっかりしていて、松茸の香りも楽しむことができるお吸い物の素に、エリンギで松茸風の食感を加えれば、再現率はなかなかのものなので、お試しくださいね!
松きのこ
類似品として注目されているのは、「松きのこ」というきのこです。
こちらは、松茸の人工栽培を目指す中で生まれたシイタケの仲間のきのこで、見た目も香りも松茸に似ていると話題です。
生でも食べることができ、シャキシャキとした食感がなんとも言えないとのこと。
そして、人工栽培のため、かなり値段が安いのが魅力です。
試してみたくなりますよねー。
まとめ
絶滅危惧種に指定された松茸ですが、採取や売買に制限がかかることも、今すぐに激減することもないので、食べられなくなる可能性は今のところ低いでしょう。
元々高値であるのは、数が少ないことを筆頭に、天然ものしか存在しない、山の管理や採取する際にも人の手間がかかり、それだけお金がかかるということがわかりました。
今年の松茸の値段は、注目度のアップで需要が高まるために、例年より少し高くなることが予想されていますが…
国産松茸の価格相場は、旬である10月初旬から中旬にかけて、味や香りの強いもので1本7000円ほどの予想。
スーパーで手に取る、馴染みのある大きさの松茸であれば、1500円ほどですね。
さらに、輸入品の松茸は、国産の10分の1ほどの価格になるでしょう。
最後に、代用品としては
- エリンギ + 松茸風味のお吸い物の素
- 松きのこ
を紹介しました。試してみてくださいね。
人工栽培の研究を応援しつつ、今後も食卓を彩ってくれることを期待しましょう。