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  釉裏紅五雲龍紋折沿大盤               お問い合わせ              yr. 010

   賞 賜 官 器

   元晩期〜明早期  洪武       14世紀

    口径   45.0cm

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   良好に発色した元様式の五雲龍紋釉裏紅大盤である。

   釉裏紅瓷器が発見されるのは、地域的に東南アジアが中心である。

   元末〜晩期に釉裏紅の交易用小作品が作られ渡海した事がある。


   しかし、この釉裏紅大盤は交易用ではなく、

   「賞賜」のために作陶されている官器である。

   また、元末の混乱した時代の青花作品には四本の龍爪を描いた作品がみられる。

   しかし、釉裏紅大型水注「写真」に描かれた雲龍図の龍爪には三本が多い。(交易用)



   水注の釉裏紅の色調は赤黒でにじみが多いのと、

   釉裏紅(還元銅)の一部が気化して黒いあとを残している。

   これらの水注の釉面は高温を用いた焼成のために、ガラス状に輝いているものが多い。

   明初の洪武年に近いかと考えられる交易品である。

   洪武年代には、輸入した外国産コバルトの在庫も底をついたために、

   酸化コバルト(青花、染付)の代用として紅色を好んだ国や地域に向けて、

   極めて発色の難しい釉裏紅瓷器を交易用に製作したようだ。


   新国家、「明」の最初の皇帝、洪武の頃、

   それ以前に龍や鳳凰の図柄の使用が乱れていたために発生した皇帝の地位の低下等を

   鑑み、龍、鳳凰の図の使用について発布した勅(みことのり)の中で禁じ、

   龍、鳳凰は王族、朝廷のみの使用を許した。


   大盤に描かれた五龍の爪は三本であり、

   雲龍は五龍を象徴している事は極めて重要であろう。


   のちの清朝時代には官窯で、

   この大盤に類する図案五龍を描いた大盤が出現している。


   (特徴)
       大盤の胎土は見込み部分が厚い。

       これは、青花大盤の焼成より高温を釉裏紅瓷器が必要としたための補強の厚みである。

       従って重い。


       この大盤は「官器」であろう。